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堺市立 金岡北中学校 ラグビ-部

心身ともにたくましい男子を目指します!!

サンウルブズ

2016年は、南半球を中心とした強豪国の間で行われているスーパーラグビーに日本を本拠地とする「サンウルブズ」が参入した元年だった。2月末から7月まで、テストマッチ期間の1ヶ月を除いて、17週にわたって15試合を行い、結局1勝13敗1分と1勝止まりだったが、善戦も多数あり、数多くのラグビーファンの心を打ったと言えよう。それを証明するかのように5試合あったホームの東京・秩父宮ラグビー場には1試合平均17000人のファンが来場した。
サンウルブズは、スーパーラグビーの開幕までの準備期間は2週間ほどと不安は多々あったが、「他のチームからリスペクトされるチームになった」というように、先頭に立って引っ張ったのがマーク・ハメットHC(ヘッドコーチ)だった。HOとしてオールブラックス(NZ代表)経験もあり、スーパーラグビー優勝7回を誇る強豪クルセイダーズで選手、コーチとしても優勝経験、さらに2011年から4年間ハリケーンズ(NZ)のヘッドコーチも歴任していた。





ただ、誰に聞いても「ハメットの人柄はいい」と言うものの、ワールドカップ前の2011年、ハリケーンズにおいてオールブラックスの選手を起用しなかったこともあり、彼の手腕はNZではやや疑問視されていた。しかし、その、あまり良くない噂はすぐに払拭された。その手腕や経験もさることながら、ハメットHCは準備期間が短い中でも、決して弱音やネガティブなコメントは言わず、常にポジティブな言葉でチームを鼓舞し続けた。
そんなハメットHCはシーズン終了後、7月18日、東京・日本ラグビー協会で、総括会見を行った。サンウルブズの初代指揮官としてファンにも愛され、多くの人の記憶にも残ったであろう、ハメットHC、いや「ハマー」の最後のコメントを紹介しておきたい。まず会見では下記のように述べた。
「疲れて見えないといいのですが(苦笑)、昨晩、(南アフリカから)28時間の移動を経て、日本に戻って来られて非常に嬉しく思います。皮肉にも、最後のシャークス戦(29-40)でサンウルブズらしい試合を見せられました。最後まで戦い抜き、トライをたくさん取って、エキサイティングな展開をするチーム、そして人々が応援したくなるチームになったと思います。
シーズンの始まる前、サンウルブズに対しての期待度、興奮度が高まっていたと思います。選手たち、スタッフが集まり、準備期間が非常に少ない中で、スーパーラグビーに参戦しましたが、最初は不安と興奮が入り交じった感情があったと思います。1シーズンを経て、いろんな経験をして、スーパーラグビーの中でもリスペクトを得られるチームに成長した。チームだけでなく運営側もいろいろ経験できたことは非常に大きいことだと思います。
今年、サンウルブズは1つの勝利、1つの引き分けという結果ですが、私としては、それ以外でも得たことはたくさんあったと思います。シーズンが始まった時よりも 今、選手は一人ひとり大きく成長しました。そして南アフリカ、オーストラリアでの長い遠征でも自分たちのパフォーマンスができるような選手になりました。今年、38名の選手がスーパーラグビーを経験したことは非常に大きなことですし、秩父宮ラグビー場の平均入場者数が17000人だったことも大きな価値があります。そして、若いラグビー選手たちに対して夢や希望を与えられたことは大きな収穫だったと思います。
サンウルブズのこれからのチャレンジはフィールド外で、今、申し上げたことを得ていくことが、フィールド内の勝利に繋がっていくことだと思います。発足してからいろいろやってきました。土台作りをやってきたので、来年のチームには、今年のチャレンジの勢いをなくさず発展していってほしい」
その後の質疑応答と囲み会見ではハメットHCは下記のように答えた。
――半年あまりですが、サンウルブズの初代ヘッドコーチとして、成果を出せたと感じていますか?
「誰とは言えませんが、絶対に(日本に)行くなと言われていました。自分はそう言われながらも、闘牛士に振られている赤い布に進んでいく闘牛のように挑むとうい気持ちがあったのと、キーになることですが、自分には人を信じるという力があった。サンウルブズに対しては皮肉なコメントもあったようですが、実際にサンウルブズというチームの中に入って関わると、いろいろな気持ちが湧いてきて、感情移入して、個々が思っていたような能力を発揮してくれて、コーチとして成果が出せたと思います」
――1年目のサンウルブズの戦いの反響はいかがですか?
「スーパーラグビーのほとんどのコーチは友人ですが、彼らの意見はポジティブでした。試合後、サンウルブズ戦の前は非常にナーバスになったと言われました。ブランビーズ戦以外のほとんどのチームに対しては、アタックでスペースを作り、ディフェンスを崩せたと思います。そのアタックは田邊淳コーチがすばらしい仕事をしてくれました。彼は、将来有望なコーチです。賢いし、勤勉だし、プレゼンテーションスキルもワールドクラスです」
――シーズン最初の選手のセレクションには関わっていませんでしたが、日本人選手の可能性に関して、いつからポジティブだと思いましたか?
「いつというのは正確にはわからないですが、すべては関係性だと思います。私は人間的にはいつも真面目ではないですが、ラグビーやチームに対して、真剣に取り組んできました。その自分の個性やキャラクターを選手が理解してくれたとき、初めて選手の個性も理解できて、関係性ができて、選手たちも自分たちの能力を出せるようになったと思います」
――日本人選手に足りない面を感じたりしましたか? また感心した点は?
「選手個々に強み、弱みがあるので、日本人選手と一括りにはできない。HO木津(武士)、CTBハル(立川理道)はワールドクラスのコンタクト力を持っている。日本人選手に今後、成長してほしいと期待している点は、トップリーグを見ていると、クイックボールを出したいからだと思うが、ディフェンスラインで止まってしまう。ですが、もう一歩、二歩、2mくらい(ディフェンスラインに)食い込んで、ボールをリサイクルする方法し、それができるように高めることができれば、ディフェンスを下げられますし、よりよい攻撃ができるようになると思います」
――今シーズンを振り返るとサンウルブズはディフェンスとラインアウトが課題でしたが。
「選手、チームの個性や才能を見ていると、(アタックでは)相手の隙を突けたことも多くあると思います。ただディフェンスは個々の問題なのか、システムにエラーがあるのか見ないといけない。システムが信じ切れていないから、跳んでしまって、タックルミスをしたときもあります。組織ディフェンスを信頼させないといけないし、信頼できるようにしないといけない。アタックが好きになるだけでなく、ディフェンスもタックルも好きにならないといけない」
ラインアウトは常に試練だと思います。日本人のロックには身長の高い選手があまりいない。完璧なスロー、リフトができても、南アフリカのチームに妨害されてしまうときがある。ワールドカップでは毎回作戦を変えられるが、スーパーラグビーでは分析もされて、移動もあるので、準備も短くなる。ラインアウトは今後も強化していかないといけない。
スクラムに関しては、シーズンの最初は弱点の一つになっていましたが、中盤では強くなり、最後には武器にすることができました」
――就任したとき、選手の情報はあまりなかったと思います。今シーズン、もっとも感銘を受けた選手、成長した選手は?
「選手全員が大事なので、名前を一人ひとり挙げるのは気をつけたいが、日本人選手ではハルです。オンもオフもいい価値観を持っています。家族も大事にするし、かなり感心しました。PR稲垣(啓太)はワールドクラスになれる。それに近い選手です。フロントローでは三上(正貴)、木津、そして(堀江)翔太でさえ成長しました。
(LO大野)均ちゃんは大いに尊敬しています。11月のウェールズ代表戦で100キャップ目を達成するでしょう。プレーの質がいつも高く、チームのためにすべてを尽くし、若手を惜しみなく助けてあげることもできるすばらしい選手です。また(SH茂野)海人はシーズンの後半でパフォーマンスが上がりました。SO田村優もコミュニケーション能力、そしてチームを引っ張る能力が上がりました。WTBのアキ(山田章仁)も、課題もありますが、世界トップレベルのフィニッシャーです」
――ハメットHCは、6月にはHC代行として日本代表も指揮しました。サンウルブズがスーパーラグビーに参入したのは日本代表の強化が目的です。外国人選手の割合はどれくらいがベストだと思いますか?
「そのバランスはちゃんとしないといけない。究極的には、日本代表でプレーする資格を持った選手も合わせて、100%日本人の方がいいでしょう。けれど、そうするとスーパーラグビーだけでなく、トップリーグ、日本代表の活動もあり、選手への負担も大きい。サンウルブズに外国人選手を入れると、日本人選手を休ませることができるという利点もあります。例えば、ハルを毎週、起用するのは賢い選択ではありません。日本代表もあって、キャプテンかバイスキャプテンもやらないといけないので、負担は大きいですよね。その代わりに強い外国人選手がいれば、サンウルブズもレベルを落とさず戦うことができるし、日本人選手も休ませることができます」
――来シーズン、サンウルブズの環境面で改善した方がいいと思うことはありますか?
「長期で考えると、ポスターや格言、メッセージが書いてあるようなクラブハウスが必要です。今年は特殊なシーズンになる、困難なことがあるのはわかっていましたが、今後は、物理的なことで言えば、クラブハウスを整えていかないといけない」
――今年はサンウルブズの準備期間が短かったですが、日本ラグビー協会に対して、どのような提案をしていきたいでしょうか。
「そこが一つのチャレンジになることは承知しています。日本協会は日本ラグビーの構成、あり方を熟知していると思います。日本代表やトップリーグがある中でのスーパーラグビーがあります。すぐにどうこうするには時間がかかります。各チームといい関係を結んで、日本ラグビー全体を強化していかないといけない。こういったことは日本協会も理解していることだと思いますし、調整には時間がかかるが着手しているところだと思います。
そして非常に大事なことであり、乗り越えないといけないことがあります。シーズンの後半になるとケガ人が多発しました。それはスーパーラグビーが体に対する負担が大きかったからだと思います。シーズン最初のことを調整するだけでなく、スーパーラグビーも含めて年間を通して、選手たちの体のケアをすることが大事だと思います」
――最後に、初代指揮官として、サンウルブズに文化を残すことはできたと感じますか?
「そういったことに着手できたという自信はあります。そして1年目のサンウルブズが作り上げたいいところをこのまま発展させていけるかどうかは、新しいコーチ陣、スタッフ 選手たちの手にかかっています。最初の年はチームの文化作りは難しいところはありますが、期待値は不明なだけに簡単でもありました。
来シーズンは期待値が上がるので、そのあたりが難しい。来年は南アフリカのチームだけでなく、NZカンファレンスの5チームとも戦います。そのため結果がついてこない、今より悪くなる可能性もあります。けれどもNZのチームと戦うことでチーム力は上がると思います。私はサンウルブズを非常に愛していますし、次の成功を願っています。次のコーチが誰になろうが、すべてのことを共有しますし、必要とされればいろんなアドバイスをしていきたいと思います」
ハメットHCは、決して強烈なリーダーシップの持ち主ではない。ただ常に、コーチやリーダーグループを中心に選手の意見に耳を傾けて、昨年12月の就任会見で「サンウルブズのヘッドコーチを引き受けた時は新しいチームとして、これから勝利するための礎を作り、上昇していく、そんなことをイメージしている」と言っていたが、これを実践し続けていた。笑顔の力を信じ、本人が言うように人を信じて、練習でも常に自分から選手やコーチに声をかけ、笑顔を忘れず指導していた姿が印象に残っている。昨年まで日本代表を率いたエディー・ジョーンズ(現イングランド代表ヘッドコーチ)とは違ったキャラクターを持った、まさしく一流のコーチだった。
堀江主将が「ハマーは日本に合っている」と言っていたが、その通りだと思う。彼の退任は非常に残念ではあるが、難しい条件の中で、彼がサンウルブズ、日本ラグビー界に残してくれたことは忘れないだろう。いつの日かまた、ハマーがサンウルブズ、トップリーグを含めた日本のチームで指揮を執る、きっとそんな気がする。
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  1. 2016/07/27(水) 03:16:24|
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Author:kanakita
大阪府堺市立金岡北中学校ラグビー部です。部活動以外の行事なども写真&動画レポートします。よろしくお願いします。

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